3種類のストーマ
一般的なストーマの種類は3種類あります。ここではそれぞれの違いについて紹介します。
3種類のストーマについて説明します。
ストーマの種類は複数ありますが、一般的によくみられるストーマは、コロストミー(結腸ストーマ)、イレオストミー(回腸ストーマ)、ウロストミー(尿路ストーマ)の3種類です。 ストーマが造設される理由はそれぞれ異なります。これら3種類のストーマには多くの類似点がありますが、一方把握しておくべき重要な違いもあります。
コロストミー(結腸ストーマ)
コロストミー(結腸ストーマ)は、外科的に腹壁に穴をあけ結腸(大腸)の一部を体外に引き出して造設した開放口です。結腸の患部や損傷を受けている部分の迂回路を造設し便を排出することができるようにします。コロストミー(結腸ストーマ)からは、液状または固形(またはその中間の状態)の便、ガスとそれらのにおいが排泄されます。
より詳しい情報をいくつかご紹介します。
- コロストミー(結腸ストーマ)は、結腸のほとんどすべての場所に造設することができます。
- コロストミー(結腸ストーマ)が造設される部位は、それぞれの病気の場所によって治療上適切なところに造設されます。また、造設された結腸の部位によって定義されることがよくあります。
- コロストミー(結腸ストーマ)は造設部位により4種類に分けられます。また、一時的に造設する場合と、永久的に造設する場合とがあります。
イレオストミー(回腸ストーマ)
イレオストミー(回腸ストーマ)は、外科的に腹壁に穴をあけ小腸(回腸)の一部を体外に引き出して造設した開放口です。 イレオストミー(回腸ストーマ)の造設では、小腸及び大腸(結腸)の一部が切除またはバイパス手術がなされます。 通常イレオストミー(回腸ストーマ)の排泄物は水様便です。
時間の経過とともに粘りのあるペースト状の便になります。
より詳しい情報をいくつかご紹介します。
- 通常イレオストミー(回腸ストーマ)は、腹部の右下側に造設されます。
- ストーマから排泄される消化酵素は皮膚を刺激するため、ストーマ近接部及びストーマ周囲の皮膚の保護が非常に重要です。
- イレオストミー(回腸ストーマ)は、一時的に造設する場合と、永久的に造設する場合とがあります。
ウロストミー(尿路ストーマ)
ウロストミー(尿路ストーマ)は、外科的に造設された尿を排出するための開口部です。 ウロストミー(尿路ストーマ)を造設することで、膀胱の切除またはバイパス手術をした後も尿を体外に出すことができます。ウロストミー(尿路ストーマ)からの排泄物は尿で、粘液もわずかに含まれる場合もあります。
より詳しい情報をいくつかご紹介します。
- 通常ウロストミー(尿路ストーマ)は、腹部の右下側に造設されます。
- 回腸導管は、最も一般的なウロストミー(尿路ストーマ)の種類です。回腸導管は小腸(回腸)の一部を切除し、尿を体外に出すための管(パイプライン)として使用します。
- そのほかに結腸導管という尿路変更術はありますが、あまり一般的ではありません。回腸導管と異なる点は、管(パイプライン)に大腸が使用されます。
- ウロストミー(尿路ストーマ)は一般的に永久的に造設されます。
ストーマの種類で把握しておくべきことは
医療従事者と協力しながら、あなたのストーマの種類に応じた日常的なスキンケア方法の確立、健康的な食事、運動、旅行、その他重要な日常生活を送る際のコツなどをより深く学んでいきましょう。
患者の解剖学ガイド